ジストニアについて

ジストニアとは、神経系の異常により自らの意思と関係なく筋肉が収縮したり硬直したりする疾患です。命にかかわるような疾患ではないものの、日常生活に支障が出るケースが少なくありません。

ジストニアの原因

ジストニアは、遺伝子の異常や別の疾患、薬剤の影響などによって引き起こされます。遺伝子の異常は、あらかじめ遺伝子検査を行うことで診断されますが、血縁関係の方にジストニアの方がいるからと言って必ずしも発症するわけではありません。

別の疾患については、代謝性疾患や神経変性疾患など様々な疾患が引き金となり、薬剤の影響の場合は、抗不安薬や制吐剤を使用する方に多く見られる傾向があります。

その他にも、同じ動作や姿勢を高頻度に繰り返すことで引き起こされるケースもあります。特に、楽器の演奏者やアスリートなど身体の一部を酷使する職業の方に多く見られます。

ジストニアの症状

ジストニアを発症すると、自らの意思とは関係なく体が動いたり姿勢が乱れたりします。

また、体のあらゆる部位に起こる可能性がありますが、代表的な症状としてはまぶたの筋肉が緊張することで起こる眼瞼（がんけん）けいれん、首回りの筋肉が緊張して引き起こされる痙性斜頸（せいけいしゃけい）、文字を書くときにこわばりや震え、しびれなどの症状が現れて字を書くのが難しくなる書痙（しょけい）などが挙げられます。